バイクに盗難防止警報機を取り付ける  

                               

  

   ある送別会に行った時の事です。お好み焼き屋で3時間ほど飲み食いをして外に出て見るといつのまにか

   バイクが5mほど移動しています。

   誰かが私のバイクを移動させたのです。一緒に来た皆さんに聞いても移動はおろか触ってもいないとの事。

   もし倒されてそのまま逃げられたら大変です。「これは工夫をしなければ」と思い、ハンドルロックとともに振

   動を感知して警報を発する回路を組み込むことにしました。

   感知器は秋月電子商会(アマチュア無線をやっている方なら知っていると思いますが)の振動センサスイッ

   チキット(2,000円)を購入し、組み立てました。

   説明書には実体配線図も書いてありますので、はんだ鏝さえあれば誰でも簡単に組み立てられるでしょう。

   動作電圧は5.5Vから12Vまで、スイッチ出力はオープンコレクタで1秒から60秒のタイマーまたはラッチ

    (リセットボタン解除)が選択できます。消費電流は待機時は10mAと小さく殆ど消費しません。

   回路が完成したら取り付け場所を決めます。電源は万が一の事を考えて、乾電池を使用しバッテリーは使

   用していません。  

   基板は小さいのでシートの真下にセットします。(テープでちょっと固定)もちろんはんだ面にマイクの金属が

   当たる場合には絶縁してください。振動などで回路がショートする場合が考えられます。  

    

    (回路は座席の下にこの様に組み込みました。)    (振動センサーとブザーはサイドカバー内に組込み)

   問題はセンサーの取り付けです。実は、回路は半年以上前に作り終えていたのですが、センサーを取り付

   ける場所が見つからず、しばらくの間そのままほってありました。

   最終的には上の写真右のようにフレームの中に(サイドカバーの中)センサーが取り付けられる空間を見つ

   けました。ここなら工具なしには回路を切断できません。

   取付金具はビスは使用せず、グルーで固定しました。シートとカバーを取り付けてしまえば外観からは警報

   装置が組み込まれている事は全くわかりません。見える所にLEDでも点滅させたほうがさらに良いかも知

   れません。

   振動センサーは釣鐘のような仕組みになっているので、ある程度自由に動ける空間が必要です。また、セ

   ンサーの稼動部分に配線しなければならないのでこの部分の線材は冬季でも硬くならない線を選ぶ必要が

   あります。

   私はヘッドフォーンなどに使われているコードの外被を取り去り、より線をそのまま使用しました。

   警報部には圧電ブザーを使いました。これでも十分大きな音がしますので問題はないと思います。こちらの

   電源も回路と同じ乾電池から取っています。

   騒音の多い場所で使用する場合にはバイクのクラクションを鳴らすのが良いかも知れません。

    

           (警報装置全体)              (中央にあるのが振動センサー、その上がブザー)

   さて、使用結果ですが、少しくらいの振動では反応しません。サイドスタンドで駐車してある状態からバイク

   を垂直に起こすとすぐに警報が鳴り響きます。振動センサーと言うよりは傾きセンサーと呼んだ方が正確

   ですね。でも、この位の感度が丁度良いかも知れません。

   センサー部は自動補正機能があるので、警報回路に電源が入れられた時の傾きを記憶し、この位置がが

   変化した時に警報が発せられます。

   連休中にはリレーを1個追加してキーを抜くと自動的に盗難防止装置のスイッチは入る様にする予定です。

   (もちろんキーを差し込めば盗難防止装置が解除される様にします。)

  




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